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AIG

Projects

HERE WE INTRODUCE THE PROJECTS WE HAVE DONE.
ALL PROJECTS ARE MADE OF IDEAS AND THOUGHTS THAT
EMBODY OUR PHILOSOPHY “IMAGINEERING”.

青葉台のダンススタジオ

PC鋼より線内蔵ボイドスラブを持つラーメン
  • RC RC

over view & Goal

目黒区青葉台の目黒川沿いに建つ、有名ダンスタレントチームのスタジオです。 ダンススタジオと言っても、練習するための空間や観客を入れる空間など、多様な使われ方に合うスパンを内包するため、防音、振動も解決する方法として、外殻は柱梁同厚内蔵のラーメン構造、床は曲げ剛性、耐力の高いボイドスラブとPC綱より線を組み合わせ、スタジオの境界は壁で床を吊るなど今日のAIGでは当たり前なワードを駆使した構造計画となっています。 設計は同じホールディングスのGYRO ARCHITECTSと協働し、AIGとしては初めてのボイドスラブを利用した建物で、株式会社栗本鐵工所の川辺さんとも初めて協働しました。 この建物の構造計画/設計のテーマは、以下としました。 ①ダンススタジオというビルディングタイプに対する構造エンジニアとしての最適解の模索 ② 多様なスパンへの対応 ③閉鎖的な外観の構造利用

Idea

①ダンススタジオというと、多くの人が同時に飛んだり跳ねたりするため、共振を避けるため、まず最も多 い運動周期を調査しました。 その結果、短めの周期の方が良さそうだったので、曲げ剛性の高い架構の方が良いと考えました。 ただ、曲げ剛性が高いというと、密に梁を架けることになりますが、それでは面白くないので、耐力、剛性ともに大きく余裕のある厚めのボイドスラブを採用することにしました。 ボイドスラブは、スラブ内でも曲げ剛性にあまり寄与しない部分にボイド(空隙)を入れることによりI型断面を作り、同厚のスラブの70%程度の重量で同一程度の耐力を得られる構法で、松井源吾先生が実用化した構法です。 ②ダンススタジオといってもいろいろな活動があり、レコーディングなどに対応するスタジオもあり、 7.5m×7.5m程度の小空間、少し横長の7.5m×13m程度の空間、15.5×16.9m程度の空間、と多様なスパンに対し、ボイドスラブのみ、ボイドスラブとPC鋼より線、スタジオ境界の壁も構造化して床もアーチ状に吊る吊壁で短周期化を図ったボイドスラブとPC鋼より線、と使われ方とスパンに応じた構造的なヒエラルキーをつけて、合理化を図っています。 ③スタジオという閉鎖的な建物なので、素材感のあるRC壁で外周はクローズとし、その内側には防音処 置が施されています。 これらの壁を構造的に利用し、内外に対して凸凹のない柱梁同厚内蔵の耐震壁付きラーメン架構としています。 このような壁が十二分に存在するので、極めてせん断剛性の高い建物となり、建物より高価な機材たちを地震から守る箱として機能しています。 この建物を作る過程で工夫したことは、ひとつひとつのアイディアはどれも決して新しくはありませんが、ひとつひとつを1+1が2以上になるような組み合わせ方をすることで空間に個性を表出させ、建築としての使われ方にフィットする良い建物が作られていくのだと思います(村松 美幸)

data

所在地
東京都目黒区
用途
ダンススタジオ
プロジェクト期間(開始)
2015.04
プロジェクト期間(竣工)
2017.03
規模
地下1階地上3階

Credit

クライアント
木島通信電線株式会社
建築設計
株式会社ジャイロアーキテクツ
立役者(外部)
株式会社栗本鐵工所 川辺さん(ボイドスラブ工事)
立役者(AIG)
村松 美幸